健康・医療

大自然からの贈りもの
ハーブのちからで愛するペットを健康に

Ikuko Kanada

金田郁子

ハーブサプリメントの輸入および製造・販売を行うノラ・コーポレーション(http://www.nora.co.jp/)代表取締役社長。CAMUNet(代替医療ネットワーク)評議員、メディカルハーブ広報センター(現JAMHA)理事、J-AWA(日本アニマルウェルネス協会)顧問などを歴任


大好評を博した
『Herbs for Pets』に続く第2弾
『ペットのためのハーブ大百科Herbs for Pets SECOND EDITION』
グレゴリー・L・ティルフォード&メアリー・L・ウルフ著
金田郁子訳
Nanaブックス/5,880円

2011年02月17日 [木]

ナチュラルな暮らしを楽しむ人々の間で関心が高まっているハーブ。ハーブはペットの健康ケアにも役立つことをご存じですか? 昨年末に発売された『ペットのためのハーブ大百科 Herbs for Pets SECOND EDITION』の翻訳者で、ハーブサプリメントの輸入・販売も手がける金田郁子さんにお話を伺いました。

30年悩んでいた症状がハーブでたちまち改善!

翻訳者だった私が17年前にハーブの仕事を始めたのは、友人がホリスティック医学の第一人者、アンドルー・ワイル博士の著作を和訳していたのがきっかけです。当時の私は30年以上続いていた花粉症に苦しんでいたのですが、博士の『ナチュラル・メディスン』に出ていたネトル(イラクサ)のフレッシュフリーズドライサプリメントを飲んだら、瞬く間に症状が改善。米国オレゴン州にある小さな会社が作るそのオーガニックハーブサプリメントに惚れ込み、日本で販売することにしたのです。

そして数年後、アメリカのナチュラルプロダクトエキスポでグレゴリー・ティルフォード夫妻と出版されたばかりのふたりの著書『Herbs for Pets』の初版に出合い、元来の犬好きの私はその素晴らしい内容に感激。日本の方々にもぜひ紹介したいと翻訳し、ふたりが調合するペット用ハーブサプリメントも取り扱うことを決めたのです。

人類はハーブの効用を動物から教わった

実は私たちは、特別に意識しなくても、日頃からすごくハーブのお世話になっているのですよ。医薬品の4〜5割は生薬から作られていますし、化学薬品がなかった時代は生薬で病気を治し、健康を維持していました。そして私たちの祖先がそういう知恵を身につけたのは、動物たちが特定の植物を食べて体調を整えたり、体をこすりつけて傷を治したりするのを見て学んだからといわれています。

実際、我が家の愛犬もある日突然、庭に植えてあった膀胱炎に効果的なハーブをパクパク食べ、その後にオシッコをたくさんしていたことがありました。誰も教えてないのに自分の身体に必要なものがちゃんとわかるのだ、何世代も人工的な繁殖を繰り返しているのに野生の力がきちんと残っているのだと感動しましたけれど、その時はたまたま適切なハーブが植わっていただけ。現代のペットは普通、必要な時に必要なハーブを探しに行ける環境にありませんから、私たち人間が助けてあげなくてはいけません。そこで、動物たちが何を欲しているのか人間がわかるようになるように――。そんな願いを込めて執筆されたのが、『ペットのためのハーブ大百科』なのです。

上手にハーブを利用してペットに健やかな毎日を

私のオフィスには毎日のように、犬や猫を愛する方々からいろいろなご相談の電話やメールを頂戴します。先日も歯槽膿漏で歯を20本も抜いたのに、獣医さんから「残りの歯も抜かなくてはいけない」と言われたワンちゃんの飼い主さんからご相談がありました。そこでおすすめのハーブサプリメントとケア方法をアドバイスし、「それでもダメなら抜いてもらうしかない」と伝えたところ、ほどなく「これなら抜かなくて大丈夫」と言われるまでに改善したと連絡があり、とても喜んでいただけました。

ハーブの力は、予想以上に偉大です。ほかにも、免疫力が下がって皮膚炎を起こしている時などに抗生物質代わりに使えるものや、尿路結石に良いと言われるもの、雷を怖がる子や新入り犬に怯える先住犬を落ち着かせるものなど、さまざまな効果が期待できるハーブがあります。獣医さんに連れていく前に試す価値があり、その子の気分を楽にしてあげられるハーブがたくさんあるのです。

ただ、どんなに高品質なものを用意しても、毎日の食事で健康な身体をつくっていないと、効果がいまひとつになってしまいます。贅沢でなくても栄養価の高い良質なごはんを食べ、心身のちょっとした変化にも常に注意していると大事に至らないで済むというのは、人間も動物も同じこと。愛するペットと楽しく暮らすにはまずお互いに健康であることが大切ですから、その健康づくりにハーブを上手に活用していただければ嬉しいですね。

イラスト/阿部真由美、取材・文/中村麻由美
illustration: Mayumi Abe text: Mayumi Nakamura