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共に暮らす今だからこそ準備したい
「ペットの将来」、きちんと考えてみませんか?

取材協力先

夢サポート倶楽部 TEL: 03-6228-3974

2011年02月17日 [木]

「ペットは家族の一員」では、何らかの事情であなたがペットを世話できなくなったとき、誰にそれを引き継いでもらいますか? 家族同然のペットだからこそ、そこまで考えて遺言に記すなどして、あらかじめ準備しておくことも大切です。法律的な面から言えば、残念ながら現状、ペットは「モノ」という分類に入ります。つまり、万が一飼い主が死亡した場合、ペットは靴や時計と同じ「遺品」扱いになるのです。

故人と同居していた家族や故人の友人がペットを引き取ってくれれば問題はありませんが、もし引き取り手が見つからなければ保健所や保護施設に送られてしまいます。保健所では、ほとんどが殺処分、ボランティア団体が運営する保護施設では新しい飼い主を探してくれますが、必ずしも新しい家族が見つかると確約されるわけではありません。

自分の大切なペットを法律的に守るためには、どうしたらいいのか。ふたつの方法をお伝えします。

ひとつめは「負担付遺贈」という方法。簡単に言えば、遺言書で自分の死後にペットを譲りたい人を指定する方法です。

もう少し説明すると「遺贈」とは遺言にもとづく贈与のことで、そこに「義務」を課すのが「負担付遺贈」。贈るものがペットなら、人が世話をしないと生きていけませんから、「世話をする」という義務を相手に負ってもらうわけです。

遺言を書く場合、指定した相手に断られることも考え、第二第三の候補者を立てたり、全員に断られたときは、信頼のおける保護施設に引き取ってもらう、あるいは考えたくはありませんが、ペットにとって過酷な状況になるならば、安楽死などの本当に最終的な手段、極力避けたい最悪の状況も想像して具体的に記すことも、時には必要かもしれません。できるなら遺言書をつくる前にペットを譲る相手にそのことを話し、承諾を得ておければ安心ですね。

さて、では遺言書はどのように作成するのかをご説明しましょう。遺言書は公証人に作成してもらうか、自分で書いて押印します。自分で書く場合、最近話題になっているエンディングノートを利用するのもひとつの方法です。ノートにはペットの好きなもの、好きなこと、通院の記録などを書いておくと、あとを引き継ぐ人の役に立つでしょう。

また、遺言を残すのではなく、生前にペットを譲る相手を決め、その人と契約書を交わしておく方法もあります。「死因贈与」と呼ばれるものです。

負担付遺贈、死因贈与、いずれにしてもペットの引き取り手には、食事や病院代といった費用がかかります。そこで、どちらの方法を選ぶにしても、ペットの世話に見合うお金を引き取り手に贈与するのが一般的です。書面にはその金額も明記しておきましょう。金額は、ペットにかかる年間費用とペットの寿命から計算する人が多いようです。

ペットにかかる金額をはっきり把握していないという方は、この機会にペット家計簿をつけ始めてはいかがでしょう。食事や病院の記録などをメモ書きにして、後を託す人に何を伝えるか考えてみることもお勧めします。

自分が死んだ後のペットの生活を考えることは、ペットと共に生きている「今」を見つめ直すことになります。

なお、遺言や贈与に関して専門家に相談したり、遺言の執行を見届けてほしい場合は、弁護士か司法書士、行政書士を探しましょう。ただし、いずれの職種も人によって専門分野、得意分野が異なります。電話やメールで何人かに問い合わせる、あるいは直接会いに行き、ペット問題に理解があって信頼できそうな専門家を見つけてください。

撮影/三東サイ、取材・文/浅野恵子
撮影協力/ペリカン日本(TEL:03-3836-6541)、取材協力/夢サポート倶楽部(担当・竹田)TEL:03-6228-3974
photo:Sai Santo text:Keiko Asano
special thanks:Pelican Japan, Yume Support Club

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